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2010年9月29日 (水)

詩集 くじけないで

626

6時25分ごろ、オットットさんから「もうすぐ日が出るよ・・・」と起こされた。

休みの日はいいんだけど・・・

と思いながらも有難くカメラを受け取る

日の出時間が遅くなったため、待っててもなかなかお日さまはお出ましになりません。

PCのスイッチを入れブログを見ている間に、急に明るくなってきた。

639

6時39分になっていました。

間にあった~

思わずお日さまを手に受けて顔につけてみた。

・・・この仕草、何処かで見たような・・・

そうそうこの中にあったんです。

Photo

この本は、今年99歳になる「柴田トヨ」さんとおっしゃるおばあちゃんの詩集です。

私が入院中に姉が送ってくれました。

トヨさんが90歳になってから息子さんに勧められて詩を書き、

新聞に投稿していたものを1冊の本にしたものだそうです。

詩集といっても堅苦しいものではなく、トヨさんの口からこぼれる言葉を

書きとめたもののような、軽やかな自然な感じの詩集です。

トヨさんは今一人暮らし。

「しっかり生きてます」と詩の中にも書かれているように、お年を感じさせない

とてもしっかりした女性です。

短い詩の中に優しさがあふれててとても力を頂けます。

好きなものいくつか少し引用してみますね。(ホントはいけないのかな・・・)

痛快でおもしろかったもの・・・

<先生に>

  私を おばあちゃんと 呼ばないで。

  「今日は何曜日?」

  「9+9はいくつ?」

  そんな バカな質問を しないでほしい

  「柴田さん 西条八十の詩は 好きですか?

  小泉内閣を どうおもいます?」

  こんな質問なら うれしいわ。

トヨさん カッコイイ

日の出の写真を撮りながら思い出してたものは、この中に。

<さびしくなったら>

  さびしくなった時 戸の隙間から 入る陽射しを

  手にすくって 何度も顔に あててみるの

  そのぬくもりは 母のぬくもり

              ・・・・後省略・・・・

私は寂しかったわけではないけれど、同じ仕草をしていたわけですね。

感受性の違いをおおいに見せつけられた気がした。 ア~~~

どの詩も勇気づけられるし、可愛く思えるし、読みごたえがありますが

いつも元気で頑張ってらっしゃるわけではない事も、端々に見られます。

なんといってもご高齢です。そして一人住まい。

週6日ヘルパーさんが来て下さり、息子さんも週1回は来て下さるそうです。

でも「寂しさ」というものは隠せないもの。

<こおろぎ>

  深夜 コタツに入って 

  詩を書き始めた

  私 ほんとうは と 一行書いて

  涙があふれた

           ・・・・後省略・・・・

何があったのでしょう。

胸がつまりますね。

10年前に亡くなった母を思い出しました。

入院中の母が亡くなる前の10日間、毎日姉と一緒に付き添う事が出来たのですが

夕方帰る時、「じゃあまた明日ね」・・と言って廊下に出てから、

もう一度ベッドサイドのカーテンを少し開け覗いてみると、

母はいつも天井をじ~っと見つめていました。

辛いんだろうな~と思いながら、思いっきりカーテンを開け、

びっくりさせて笑わせて、それから帰るのが毎度の事になっていました。

みんなが帰って一人になった夜、母はいつも何を考えてたのでしょうか。

決して楽しい事ではなかったと思います。

そんな光景を思い出しながらトヨさんの詩集を何度も何度も読み返しました。

みなさんも本屋さんや図書館で見かけたらいちど手にとってご覧になりませんか?

小さな詩集ですがいろいろ考えさせられるいいご本です。

.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

28日の夕飯

928 カレーライス

冷ややっこ

サラダ(キャベツ、水菜、にんじん、

アスパラ、キュウリ)

*

*

*

29日の夕飯

Photo_2焼き魚(アジ)

蒸し野菜(白菜、もやし、水菜、しめじ

    鶏団子、豚肉)

牛スジ肉の煮込み(オットットさん作、オットットさんのみ)

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コメント

元気ばば様
お母さま86歳になられてるんですね。
確かお近くで一人住まいでしたよね。
元気ばばさんはいつも病院の送り迎えやら何やら
よくなさってると思います。
親子の関係も様々ですから、ポンポン言いあってそれで上手くいくならばそれでいいのではないでしょうか?
shinobueさんがおっしゃるように優しくされていい方、突き放された方がいい方色々だと思います。
母が何を考えてたのか今となっては聞く事も出来ませんが、あまり私たちには愚痴めいたこと言いませんでしたね。

投稿: Happyばあば | 2010年10月 1日 (金) 20時43分

86歳の母のことを思います
もっと優しく・・と思いますが毎日のことになると、つい文句も言いたくなります。
はっぴーさんのお母様 天井見ながら何を考えていたのでしょうか

投稿: ★元気ばば★ | 2010年10月 1日 (金) 19時27分

ぐ~様
入院中お隣のベッドの方が、聞かれたお誕生日を
すぐには思い出せず、すごく気にしておられました。
それからは毎日お誕生日は?今日は何日?
って聞かれてましたけど、訓練として必要な場合ももちろんありますね。
しっかりしたトヨさんには確認のつもりの質問も必要なかったということでしょうね

お日さまも日に日に暖かみを感じるようになり
思わず顔に当ててみました。
最近は朝窓を開けるとヒヤッとしますね。

投稿: Happyばあば | 2010年10月 1日 (金) 07時14分

バカな質問・・身につまされますね~。
1人1人の事を見なければいけないのに、とおりいっぺんの質問になってしまってるんでしょうね。
お日様の光を顔につける、自然に対する畏敬の気持ちが出たのでしょう。
日々、感謝の気持ち~。

投稿: ぐ~ | 2010年10月 1日 (金) 06時17分

 shinobueakira様
shinobueさんのところも2世帯ではありますが
お母さまお一人でちゃんと生活なさってるご様子で
見習いたい事たくさんあります。
昔の方は強いというのは私も実感していますが
「私 ほんとうは・・・」
の後をくんであげなければいけないのでしょうね。
shinobueさんのお母さまの記事を読むのが大好きです。
いつも前向きで楽しんでらっしゃる姿に母を重ねてるのかもしれません。
いつまでもお元気でいていただきたいですね。

投稿: Happyばあば | 2010年10月 1日 (金) 05時50分

kubaba様
kubabaさんに初めてコメントしたのも
お母様の事でホームに入っていただくかどうか
悩んでいらっしゃった頃のような記憶があります。
一人できちんと生活できる方はそういらっしゃらないはずですから、ホームも最善の方法の一つでしょうね。
葛藤されてたお気持ちは当時よくわかりましたよ。
お母様はきっとわかってくださってると思います。
親ってそういうものなのでしょうね。
尋ねれば会えるってこととてもうらやましいです

投稿: Happyばあば | 2010年10月 1日 (金) 05時42分

高齢者の気持ちはそれぞれの環境で一概には解りませんが、周りで見ているほど弱いものではないような気がします。
たとえボケが始まっても、本人は一生懸命頑張ってるような気がします。
先日高齢者の介護番組を見ていて、意外と労わりの言葉よりも、突き放すような言葉が効果があったりするものでした。
人生を精いっぱい生きてきた人たちは、満足感もあり、自然に還るような気もちではないでしょうか?
きっとHappyさんのお母様も貴方姉妹に感謝し、ピュアーな気持ちだったのではないでしょうか。
99歳の柴田トヨさんの詩集・・・子供のようなピュアな言葉がいいですね!

投稿: shinobueakira | 2010年10月 1日 (金) 02時00分

99歳でお一人住まい、スゴイです。
素直な心をそのまま表した素晴らしい詩ですね
そんな馬鹿な質問しないで・・・そうですよね。
ボケ老人扱いはいけませんね。
歳をとるってことは寂しいことなのですね。
最近、母の気持が少しわかるような気がします。

投稿: kubaba | 2010年9月30日 (木) 21時22分

ゆすらうめ様
いつもの読み逃げお許しください
ゆすらうめさんの毎日をいつも覗かせて頂いていますが、とても親孝行なさってるとうらやましい限りです。
皆自分が思い描いた様に年をとれるわけではないところがちょっと不安なところですね。
ゆすらうめさん宅のユーモアを交えた
丁々発止の会話がとても楽しいですね。
お父様始め皆さんとても頭がいいな~
と感心することしきりです。

投稿: Happyばあば | 2010年9月30日 (木) 16時55分

ここにご紹介して頂いた詩だけでも
心に響きます。。
素直な心を現してると思います。
happyさんの体験と重なって歳をとる事が、どんなことなの分かる気がします。
元気なうちに親孝行しとこうと思いました。

投稿: ゆすらうめ | 2010年9月30日 (木) 10時20分

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