詩集 くじけないで
6時25分ごろ、オットットさんから「もうすぐ日が出るよ・・・」と起こされた。
休みの日はいいんだけど・・・
と思いながらも有難くカメラを受け取る
日の出時間が遅くなったため、待っててもなかなかお日さまはお出ましになりません。
PCのスイッチを入れブログを見ている間に、急に明るくなってきた。
6時39分になっていました。
間にあった~
思わずお日さまを手に受けて顔につけてみた。
・・・この仕草、何処かで見たような・・・
そうそうこの中にあったんです。
この本は、今年99歳になる「柴田トヨ」さんとおっしゃるおばあちゃんの詩集です。
私が入院中に姉が送ってくれました。
トヨさんが90歳になってから息子さんに勧められて詩を書き、
新聞に投稿していたものを1冊の本にしたものだそうです。
詩集といっても堅苦しいものではなく、トヨさんの口からこぼれる言葉を
書きとめたもののような、軽やかな自然な感じの詩集です。
トヨさんは今一人暮らし。
「しっかり生きてます」と詩の中にも書かれているように、お年を感じさせない
とてもしっかりした女性です。
短い詩の中に優しさがあふれててとても力を頂けます。
好きなものいくつか少し引用してみますね。(ホントはいけないのかな・・・)
痛快でおもしろかったもの・・・
<先生に>
私を おばあちゃんと 呼ばないで。
「今日は何曜日?」
「9+9はいくつ?」
そんな バカな質問を しないでほしい
「柴田さん 西条八十の詩は 好きですか?
小泉内閣を どうおもいます?」
こんな質問なら うれしいわ。
トヨさん カッコイイ
日の出の写真を撮りながら思い出してたものは、この中に。
<さびしくなったら>
さびしくなった時 戸の隙間から 入る陽射しを
手にすくって 何度も顔に あててみるの
そのぬくもりは 母のぬくもり
・・・・後省略・・・・
私は寂しかったわけではないけれど、同じ仕草をしていたわけですね。
感受性の違いをおおいに見せつけられた気がした。 ア~~~
どの詩も勇気づけられるし、可愛く思えるし、読みごたえがありますが
いつも元気で頑張ってらっしゃるわけではない事も、端々に見られます。
なんといってもご高齢です。そして一人住まい。
週6日ヘルパーさんが来て下さり、息子さんも週1回は来て下さるそうです。
でも「寂しさ」というものは隠せないもの。
<こおろぎ>
深夜 コタツに入って
詩を書き始めた
私 ほんとうは と 一行書いて
涙があふれた
・・・・後省略・・・・
何があったのでしょう。
胸がつまりますね。
10年前に亡くなった母を思い出しました。
入院中の母が亡くなる前の10日間、毎日姉と一緒に付き添う事が出来たのですが
夕方帰る時、「じゃあまた明日ね」・・と言って廊下に出てから、
もう一度ベッドサイドのカーテンを少し開け覗いてみると、
母はいつも天井をじ~っと見つめていました。
辛いんだろうな~と思いながら、思いっきりカーテンを開け、
びっくりさせて笑わせて、それから帰るのが毎度の事になっていました。
みんなが帰って一人になった夜、母はいつも何を考えてたのでしょうか。
決して楽しい事ではなかったと思います。
そんな光景を思い出しながらトヨさんの詩集を何度も何度も読み返しました。
みなさんも本屋さんや図書館で見かけたらいちど手にとってご覧になりませんか?
小さな詩集ですがいろいろ考えさせられるいいご本です。
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28日の夕飯
冷ややっこ
サラダ(キャベツ、水菜、にんじん、
アスパラ、キュウリ)
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29日の夕飯
蒸し野菜(白菜、もやし、水菜、しめじ
鶏団子、豚肉)
牛スジ肉の煮込み(オットットさん作、オットットさんのみ)
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